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2008.09.05 ツナワタリ
危なっかしい足元

強気な爪先

くいしばる唇

甘く鮮やかな風

消し去る視界

戸惑いがちな幻

呼吸する心

投げやりな囁き


バランスは 両腕の重み

毎日が 綱渡り
あてのない 手紙を書く

言葉を変えては 削除して

送るかもしれないし

このまま ずっと

書き足しては 保存して

残るかもしれない


あなたに向かい 綴るけど

読まなくても いいんだよ

いつか 読み返して

今日の自分を

なぞるためだけでも
その下へ 行くよりも
太陽が燃える景色
眺める方が 好きになった

目を醒ます 短く濃い影
憧れみたいな 遠く淡い陽炎

心さえ
余計な膜を 脱ぎ捨てて
ぶつかり合う


その中へ 戻りたくても
太陽が縁どる景色
今だから 綺麗に見える
2008.07.21 奇跡の友達
きっと
あなたにとっては
大切な思い出

だけど
わたしにとっては
今も夢

お互いに
わかっているから
話せない

お互いに
認めているから
壊せない

そこから始まり
そこで繋がる
奇跡の友達
2008.07.09 濁色の波
堰は外れ
綺麗な雨さえ 混ぜ込み
押し寄せる 濁色の波

勢いつけて
光る涙など 吹き飛ばし
体に当たる 24色の石

目を醒ませ

醒めているわ

こんなもんさ

これだけじゃないわ

ひととき
続く空を 見上げて
心に流れる 淡色の妄想
2008.07.07 大事な君へ
あくまで 仮想の世界なの

手繰り寄せれば

大きなイチゴの飴を引くように

当たることも あるけれど

ほとんどは 甘いハズレなの

向き合えば

本当の自分を見せるしかない

きっかけで あるだけなんだ


だから 磨いておかなくちゃ

顔の見えない出会いの先は

結局 生身以上にシビアだと

君も 覚えておいてほしい
2008.03.10 ふたりの庭
風の温度も
花の数も
少しずつ 変わってきた

流れ続ける時間に
埋もれていった 言葉たち

風の向きも
花の色も
きまぐれに 変わってゆく

掬い上げる心に
きらり光った 欠片たち

そんな庭を 眺めている
変わったけれど
同じ ふたり
2008.03.08 適当メモリー
ただの夢

だったかも

切り取った写真なのか

筆で塗った絵なのか

同化して わからない

さり気ない戯言は

思い出からか

妄想からか

境目さえ 見分けられない

だからね

適当に 聞き流して

誰にも迷惑かけないなら

本物と違っても

構わないじゃない

わたしの記憶ぐらいは
2008.03.06 野バラ
海を望む 丘の片隅
あなたが蒔いた 野バラの種

小さな花は 開いていたね
顔見合わせた いつかの春

なにもかも 赦せない日
枯れてしまえ と
心で塗りつぶしたけれど

無邪気な形と 淡い色
今年も 蕾をつけたかな

風に 揺れてるといいな

陽気な声と 温かい手
やっと 思い出せそうだよ
2008.02.25 眠れなくて
奇妙な夢を 突き抜けて
ぼんやり映る いつもの部屋

冴えた頭に 押し寄せるのは
とりあえず蓋をした 想いの波

もう一度 連れてって
夜はまだ 続いてる

早く 連れてって
朝がほら 近づいてくる

焦るほど
探し出せない 眠りのスイッチ
2008.02.24 解放
安全ベルトが外されたように

ホッとする

時計針から降りた体

ほぐされた心は

静かな暗い空さえ

終わらないでと


馴染んだ枕が呼ぶけど

ハカバカしい理由だけど

明日は休み

そんな夜
2008.02.15 愛チョコ


丸い 四角い 細長い 

白い 茶色い みかん色 

甘い 酸っぱい ほろ苦い

そんな愛を

たくさん もらった

躍るような

ときめきはないけど

暖かい心を

たくさん もらった


ありがとう





しくじってばかり

きり損ねる 似たような絵札
少し早い 曲がり角
量りかねる 大事な約束
悩んで引く 心の言葉

ふたつか みっつ
その程度の選択肢

易しいはずの
ゆるやかな迷路

あてにならない直感と
調子はずれの勢いで

今日も 行き止まり
2008.02.09 落ちる実に
花が咲き
実は熟し

その意思で
離れようと 揺れている

落ちるから
寂しく思えるだけ

どうせ
腐りかけた この枝
しがみつき
朽ちてしまうなら

鳥が持ち去り
蟻に運ばれ

もう一度 新しい土に
芽吹いてと願うだけ

きっと だいじょうぶ
早い春の 風は吹いてる
2008.02.05 素朴なる
黙々と 細かい準備

手間だけは 人一倍

ようやく形になっても

きまらない よそゆき顔

こだわりの服を着せたって

抜けきらない 素朴な姿

ごちそうからは 遠いけど

ほっこり 優しい味がする


君達みたい なんて

わたしの苦笑も 湯気と昇り

一緒に頬ばる 熱いコロッケ