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見えるものは 変わりゆく
 
一分一秒 取りこぼさずに

目をそむけようと

頭を空白にしようと


見えないものは ついてゆく

一日一月 遅れながらも

ちぐはぐを直して

大丈夫と急いで


いつからか

追いつくはずが ますます遠い


今も 淡々と転がるカラダ

今も あてないココロで

ブレーキをかけられたら

2008.01.29 人生トランプ
山に積まれたカードから
いただきました また一枚
うまく揃って おめでとう
あした使える切符です

偶然となりのあなたから
いただきました また一枚
似ているけれど 残念ね
次を目指して並べます

増えるだけ と嘆く時も
引いて始まるチャンスです

それだけは と思う時も
引かれて変わるチャンスです

さあ どうぞ

今度はわたしの手持ちから
選んでください また一枚
役に立ったら よいのにな
縁ある人へ巡ります
2008.01.28 つま先の涙
消えそうな地図に
現われた 新しい場所

熱くなって 駆け出して

見えかけた夢の続きに
早くも 大騒ぎな心

だけど 一番会いたかった
なぜ あなただけ
もうそこに いないんだろう

嬉しくて 悔しくて

つま先に落ちるのは
なんの涙か わからない
2008.01.25 雪いちご
向かい風が
カゴの中を 覗くたび

甘酸っぱい香りが
冷たい鼻さえ くすぐって

真っ赤っかな いちご達
わたしと一緒に 帰りましょう

摩り下ろしたような
白い雪が 積もっていく

粉砂糖のように
ふんわりと 優しく

真っ赤っかな いちご達
凍らないうちに 帰りましょう
2008.01.24
だいじょうぶ

まだ 持っている

燻ぶらず

瞑想する蕾みたいに

胸でそっと 揺れてきた

いま一度 強い風に

炎はのぼり 躍り出す

冷たく 終わらない雨だって

この空を渡っていく

2008.01.22
その種は

丸くて 細い縞模様

わたしの好きな色だった

それだけが 選んだ理由

どんな花か知らないけれど

きっと咲く

待つ楽しみは あなたと同じ

たとえ 目立たなくたって

一番大事で いいじゃない

より大きく

もっと綺麗に

競い合ったり したくない
2008.01.18 雪待ち
今日こそは 絶好の雲もよう
氷のような校庭に立ち
見上げる じれったい空

やっと 落ちてきた雪は
積もる間もなく

かき消してしまうほどの
白い息と
伸ばされたいくつもの
小さな手の中へ

北風に 足を震わせても
雪待ち顔の 子供たち
心には

さまざま小さな オルゴール

わたしと一緒に 時を刻む

ふだん忘れて 触りもしない

壊れていても 気づかない

ただ散らばって 増えてきただけ

ガラクタみたいな オルゴール

ときどき 懐かしいメロディに

自ら蓋を開いては

迷うことなく 共鳴している 

2008.01.15
light.jpg

冷え切った空気が
とけてゆく

見えない速さで
動きながら

暖まった光が
伸びてゆく

掴むように
呼びながら

そっと置いた手が
思い出している

柔らかな感触と
懐かしい顔を
2008.01.13 仮想夢
映画なら ファンタジー

小説なら ミステリー

みんな同じ 絵空事

もしかするとなんて

憧れに似た 理想を抱くより

ただうっとり

ただハラハラ

届かない 仮想夢を見る
2008.01.11 雨はそこに
白く濁った 空は知らない

行く人たちの 予定など

かき混ぜられた 雲は知らない

急ぐわたしの 向かう先

輪郭をぼかしながら

ひと息 ふた息

雨の匂い

ひとつ ふたつ

道の傘
2008.01.10 いつもの朝
cup


おはようと
自然に交わす 眠い声

カップ片手に
再び始まる いつもの朝

なにげなく くりかえし
幾度となく 続くだろう

ざわめきに 消されても
心に刻む 愛しいひと時

これも 永久じゃないのだから
やがて埋もれるはずだった

これで終わりと

灯りを消して


小さな居場所

捨てきれないなら

また

ありふれた想いを

組み立てて

ありふれた言葉を

彩っていこう